ありがとうローランド。本日は「【ありがとう】XV-5080をDAWから32パートで鳴らす方法【ローランド】」についてです。
猫ITソリューションズ代表の齊藤です!
皆さんこんにちわー!(こーんにーちわー)
...と、それはさておき、今日はXV-5080をDAWから32パートで鳴らす方法について綴りたいと思います。
ローランドとは?XV-5080とは?DAWって?32パート?
無視する訳ではありませんが、知らない方は絶対に興味が沸かない記事ですので他サイト、、、は行かないで、猫ITソリューションズブログの他記事に移動することをお勧めします!...が、「ローランド」についてだけは書きます。ググったら想定外の結果だったので、、、
ローランドは日本の"電子"楽器メーカーです。
・・・生楽器も出してたらすいません。
とにかくローランドは世界的にもとても知名度が高く、これまで数々のヒット製品、いえ"伝説的シンセ"を生み出してきたビュリホな企業なのであります。シンセだけじゃないけどね。
前提
以下が前提となりますが、おそらく大した事はないと思います。あ、そもそもの前提として「これで鳴らない事はないがもっと良い方法がある」可能性がありますので、ご了承ください。
- MIDI OUTが2つ出来る機器があり、DAWと接続してある。
- DAWから2つのポートに対してMIDI OUTできるようにしてある。
- 2つのMIDI OUTがXV-5080のMIDI IN 1,2に接続してある。
- DAWにプリセットだけではなく手打ちのシステム・エクスクルーシブ(以下sysex)を送信する機能がある。
- 曲ファイルの各トラックにポート1,2をそれぞれ割り振ってある。
注意点はまず「1」です。
おそらく(私を含む素人で)1の条件を満たしている方は少ないと思います。一番スマートかつカッコイイ?方法はMIDI IN/OUTが2組以上あるMIDIインターフェースを用意する事です、、、が、結構高いです。なので、
UM-ONE mk2とUX16を一つずつ買う。
これが一番安く済ませる方法かと思います。両方合わせて7,000円くらい?ちなみにUM-ONE mk2を2つ買ってはいけません。何故ならばUM-ONE mk2は2つ同時に使えないからです。ですがUX16を2つ買うとどっちがポート1でどっちがポート2か分かりづらいので、UM-ONE mk2とUX16の一つずつにしましょう。何より「ありがとうローランド」とか書いてるくせにヤマハだけお勧め、なんて訳にはいきません。いやヤマハにもMU80(古い…)とかでお世話になりましたけどね。
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注意点2つ目は「4」です。
少し前の海外産DAWだと不安ですが、今はおそらく大丈夫だと思います。一応確認してください。XV-5080本体の操作で(多分)出来ないこともないですが、本記事はDAWからの制御を基本としています。
方法
ようやく本題です。
なお代表齊藤が使っているDAWは「ABILITY 2.5」ですので、以降の文でABILITY専門用語っぽいのが出たら皆さんお使いのDAWに置き換えていただければと思います。多分通じます。また特に注意点が書かれていないポート・トラック指定は皆さんの使いやすい様に変更してください。ちなみに以下プロジェクト構成です。正直な話、今回の件でトラックとポートとチャンネルとsysexについて全然理解していなかったことを実感しました。改めて勉強しましたよ、、、
Tr01 / Port01 / Ch01 / sysex
Tr02 / Port01 / Ch02
Tr03 / Port01 / Ch03
Tr04 / Port01 / Ch04
Tr05 / Port01 / Ch05
Tr06 / Port01 / Ch06
Tr07 / Port01 / Ch07
Tr08 / Port01 / Ch08
Tr09 / Port01 / Ch09
Tr10 / Port01 / Ch10
Tr11 / Port01 / Ch11
Tr12 / Port01 / Ch12
Tr13 / Port01 / Ch13
Tr14 / Port01 / Ch14
Tr15 / Port01 / Ch15
Tr16 / Port01 / Ch16
Tr17 / Port02 / Ch16 / sysex
Tr18 / Port02 / Ch01
Tr19 / Port02 / Ch02
Tr20 / Port02 / Ch03
Tr21 / Port02 / Ch04
Tr22 / Port02 / Ch05
Tr23 / Port02 / Ch06
Tr24 / Port02 / Ch07
Tr25 / Port02 / Ch08
Tr26 / Port02 / Ch09
Tr27 / Port02 / Ch10
Tr28 / Port02 / Ch11
Tr29 / Port02 / Ch12
Tr30 / Port02 / Ch13
Tr31 / Port02 / Ch14
Tr32 / Port02 / Ch15
ポート1が割り振られているトラックの曲頭にsysexを入力
※ABILITYによる入力後画面。なおプロジェクトタイトルにはツッこまないで下さい。
入力するsysexは以下になります。
XV-5080をパフォーマンス・モードにする
F0 41 10 00 10 12 00 00 00 00 00 00 F7
パフォーマンス・モードの PRESET にする
F0 41 10 00 10 12 00 00 00 0E 55 40 00 5D F7
一つ目は32パートで鳴らす=パフォーマンス・モードなので必須だと思いますが、二つ目は入力しなくても問題ないっちゃあないです。ただし本体操作でサウンド・ライブラリーをPRESETからUSER等に変更した場合は、ちゃんとまた本体操作でPRESETにし直さないといけません。本記事はDAWからの制御を基本としていますので入力してします。
ポート2が割り振られチャンネル16が割り振られたトラックの曲頭にsysexを入力
※ABILITYによる入力後画面。なおプロジェクトタイトルにはツッこまないで下さい。
入力するsysexは以下になります。
GMシステムオフ
F0 7E 7F 09 02 F7
ポート2でGMシステムをオフにするのが今回のキモです。かつポート1のsysexよりも先に送信した方がいいです(多分)。なおチャンネルは1でもいいのかもしれませんが、代表齊藤の環境ではチャンネル1では効きませんでしたのでチャンネルは16とさせていただきます。これはXV-5080出荷時のPerform Ctrl Ch(パフォーマンス・コントロール・チャンネル)がデフォルトで「16」だからかもしれません。確認・変更方法はマニュアル(後述)をご参照ください。
以上です。
後は各トラックにおいてCC#0(バンクセレクトMSB) → CC#32(バンクセレクトLSB) → プログラムチェンジで音色を指定すればOKです。もちろん代表齊藤はそんな面倒な操作はせずに、ABILITYの機能によりマウスで音色を指定しますが。
参考資料
XV-5080 | Roland - Support - Q&A
XV-5080 取扱説明書
XV-5080 Q&A、音色一覧
XV-5080 クイック・スタート
株式会社インターネット|テクニカルサポートデータベース XV-5080
(おまけ)当時のパンフとかいろいろ謎資料
余談
この記事はむしろここからが本番。
当初32パートで鳴らすことは出来たのですが(間接的に)上述の「DAWからサウンド・ライブラリーをPRESETにする」方法が分からなくて、3日くらい悩みました。XV-5080は今から18年前の2000年発売のため資料が少なく、、、と言いたいのですが、むしろ未だに多くの方が使っているのでXV-5080関連ページは非常に多いです。ですが何故か32パートの事についてはほとんど書かれていない、、、というか完全に解説してあるページは見つけられませんでした。なので需要は少ないとは思いますがこんな記事を書いた次第です。
で、分からんのでどうしたかというと、そりゃあローランドに聞くしかないでしょう、ということでサポートに問い合わせてみました。20年近く前の製品についての質問だったのでまずまともな回答はもらえない、またはそもそも出来ないとか適当にスルーされる覚悟もしていたのですが、素晴らしくズバリな回答をいただきました。ローランド製品なんて20年くらい前にSK-88Pro(※リンク先は音源部のみのSC-88Proの紹介)、そこからずいぶん空いて最近になってたかだか数千円のUM-ONE mk2を買っただけなのに、、、
このサポート精神というか潜在顧客に対する対応は業種は異なりますが、見習いたいものです。いつか自分も同じように思われる会社を興したいものです。
本当にありがとうございました。
※ ご参考までに、パソコンに接続した MIDI 機器から送信される
MIDI メッセージを表示できるソフトウェア(例 MIDI-OX など)も
あるようです。
いや、そんなマニアックなことまで聞いてないwww