EvernoteはAPIを提供していて、iOS/Androidはもちろん、PHPでもいわゆるWebアプリを作ることができます。本日は「EvernoteSDK(PHP)を使ったWebアプリ開発手順」についてです。
こんにちは。猫ITソリューションズ広報の齊藤メイ(♀)です。 本日は、「EvernoteSDK(PHP)を使ったWebアプリケーション開発手順」についてです。
猫ITソリューションズではEvernoteAPIを利用したWebアプリケーション「Curiage(きゅりあーじ)」を公開しています。今後猫ITソリューションズでは、Curiage開発過程で得た技術情報を随時提供していく所存です。
ちなみに今回ご紹介する開発手順は使用言語がPHPにおけるケースですが、Objective-C(iOS)やjava(Android他)など他の言語におけるケースとの違いは、SDKの種類とサーバー設置の有無の違い位です。Evernoteを使ったiOSアプリやAndroidアプリを作りたいという方にも参考になるかと思います。
1. EvernoteAPIキーを取得
EvernoteAPIキーは、WebアプリケーションがEvernoteサーバーへのアクセスを許可してもらうための認証に利用されます。Evernote Developersにアクセスして、EvernoteAPIキーを取得しましょう。
Evernote Developers
アクセスして表示されたページ右上の「API KEY の取得」ボタンを押すと、取得申請フォームが表示されます。
2. Evernoteデベロッパートークンを取得
Evernoteデベロッパートークンは、後述するサンドボックスへアクセスするために利用します。Developer Tokensにアクセスして、Evernoteデベロッパートークンを取得しましょう。
Developer Tokens(サンドボックス用)
厳密なデベロッパートークンの用途は「デベロッパトークンを使うと、OAuth 認証を介さずに、自分の個人的な Evernote アカウントにアクセスできます」という事ですが、多くの人に使ってもらうことが前提ならば、サンドボックスへアクセスする以外に用途はないでしょう。
3. サンドボックスへのアクセス可否確認
サンドボックスは、カンタンにいうとセキュリティ的に安心なテスト環境です。つまりあなたが普段利用しているEvernoteアカウントを利用してWebアプリケーションを開発する必要はない、ということです。
sandbox
デベロッパートークンを取得している時点でアクセス出来るはずですが、念のためアクセスしてみましょう。
4. EvernoteSDKをダウンロード
EvernoteSDKは、EvernoteAPIを使ってEvernoteサーバーへアクセスするためのツールセットです。Quick-start Resources - Evernote Developersにアクセスして、リンク先(GitHab)よりダウンロードしましょう。
Quick-start Resources - Evernote Developers
5. サーバー設定
EvernoteへのアクセスにはGoogleやTwitter同様、OAuth認証が使われます。また接続方式はSSLになります。必要なサーバーアプリケーションのインストール・設定を行いましょう。
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# yum install php-devel libcurl-devel pcre pcre-devel # pecl channel-update pecl.php.net # pecl install oauth |
次にoauthを読み込む設定をします。
上記インストールの時点で自動的に設定されている場合がほとんどですが、設定されていない場合は、以下の方法で対応してください。
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# vi /etc/php.d/oauth.ini extension=oauth.so ※またはhttpd.confに直打ち |
6. 動作テスト
最後にダウンロードしたEvernoteSDKです。
/evernote-sdk-php/sample/oauth/config.phpを以下のように修正します。
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define('OAUTH_CONSUMER_KEY', 'EvernoteAPIキー申請後にもらったコンシューマーキー'); define('OAUTH_CONSUMER_SECRET', 'EvernoteAPIキー申請後にもらったコンシューマーシークレット'); |
修正したらEvernoteSDKを全てapacheドキュメントルートの適当なところにアップロードして、準備は完了です。さっそくサンプルプログラム(/evernote-sdk-php/sample/oauth/index.php)を動かしてみましょう。
7. アプリの公開
Webアプリケーションが完成しても、このままでは一般公開は出来ません。プロダクション用(=本番)のデベロッパトークンを取得しましょう。
Developer Tokens(プロダクション用)
もちろんWebアプリケーションのデベロッパートークン差し替えも忘れずに。
あとは完成したWebアプリケーションを使ってもらえるように、世界に告知するだけです。その際は猫ITソリューションズにもご一報ください。紹介させてもらいます!